この記事の要点
猛暑が続く夏、運動中の熱中症は本当に怖い。キックボクシングジムの会長が、現場で実践している暑熱対策と正しい水分補給のコツを、環境省・厚労省・日本スポーツ協会など公的機関の情報とあわせてお伝えします。
毎年言っている気がしますが、今年の夏も——本当に、暑い。
ジムをやっていると、夏は特に神経を使う季節です。
お客さんに気持ちよく汗をかいてもらいたい。でもその一方で、
運動中の熱中症だけは、絶対に起こしたくない。
この二つを両立させるのが、夏のジム運営の一番の仕事だと思っています。
今日は、私が現場で実践している暑熱対策と、意外と間違えている人が多い
「正しい水分補給」について、公的機関の情報も交えながらお話しします。
運動中の熱中症が、なぜ怖いのか
熱中症は、屋外の炎天下だけで起こるものではありません。
風通しの悪い室内や、湿度の高い日にも、しっかり起こります。
ジムのように人が集まって身体を動かす場所は、まさに要注意の環境です。
運動中が怖いのは、夢中になっていると、自分の異変に気づきにくいから。
「もう少し頑張ろう」「あと1ラウンド」——その気持ちは素晴らしいのですが、
身体は正直です。めまい、頭痛、吐き気、足がつる。これらは全部、身体からの警告サインです。
総務省消防庁のデータを見ても、毎年多くの方が熱中症で救急搬送されています。
最新の状況は
総務省消防庁の熱中症情報
で公開されているので、一度目を通しておくと危機感が変わりますよ。
大事なのは、「まだ大丈夫」ではなく「もう休もう」と早めに判断すること。
スポーツの世界では、我慢が美徳とされがちですが、熱中症に関してだけは、
引く勇気こそが強さです。
水分補給は「喉が渇く前」が鉄則
さて、今日のタイトルにもした水分補給。
一番お伝えしたいのは、たった一つです。
「喉が渇いてから飲む」では、もう遅い。
喉の渇きを感じた時点で、身体はすでに軽い脱水状態に入っています。
だから正解は、喉が渇く前に、こまめに、少しずつ。
一気にがぶ飲みするのではなく、コップ1杯程度をこまめに繰り返すのが理想です。
私がジムで口を酸っぱくして言っているのは、この「こまめに」の部分。
練習に集中していると、つい水を飲むのを忘れてしまう。だからこそ、
ラウンドの合間に必ず一口——というリズムを、習慣にしてほしいんです。
厚生労働省も、日常生活の中でこまめな水分補給を呼びかけています。
詳しくは
厚生労働省「熱中症予防のために」
のページが分かりやすくまとまっています。
水だけでは足りない。塩分と経口補水液
もう一つ、見落としがちな大事なポイント。
大量に汗をかいたときは、水だけ飲んでいてはいけないということです。
汗と一緒に、身体は塩分(ナトリウム)も失っています。
そこに水だけを大量に入れると、体内の塩分濃度がさらに薄まってしまい、
かえって体調を崩すことがあるんです。これは意外と知られていません。
だから、しっかり汗をかくトレーニングのときは、
塩分やミネラルも一緒に補給できるもの——
スポーツドリンクや、必要に応じて経口補水液を活用します。
経口補水液は、水分と電解質が吸収されやすい配合になっている、いわば
「飲む点滴」のような存在。熱中症対策の仕組みについては、
大塚製薬「熱中症の予防・対策」
のページで詳しく解説されています。
ただし、経口補水液はあくまで「たくさん汗をかいたとき・脱水気味のとき」向け。
普段の水分補給まで全部これにする必要はありません。用途に応じて使い分けるのがコツです。
「暑さ指数(WBGT)」を味方につける
もう一歩踏み込んだ話を。
皆さんは「暑さ指数(WBGT)」という言葉をご存じでしょうか。
これは、気温だけでなく湿度や日射も加味した「本当の暑さ」の指標です。
同じ30℃でも、湿度が高い日は体感の危険度がまるで違う。
それを数値で教えてくれるのがWBGTです。
環境省が、地域ごとの暑さ指数を毎日公開しています。
環境省 熱中症予防情報サイト
では、今日・明日の暑さ指数の予測まで見ることができるので、
「今日は運動を軽めにしよう」といった判断の材料になります。
そしてスポーツの現場でこのWBGTをどう使うかを示したのが、
日本スポーツ協会「熱中症予防のための運動指針」
です。暑さ指数がどのレベルなら運動中止、どのレベルなら厳重警戒、と
具体的な目安が示されていて、指導する側にとって本当にありがたい資料です。
こういう客観的な数字を味方につけると、「気合で乗り切る」ではなく
「データで判断する」という、安全で賢い夏の過ごし方ができます。
ジムでやっている、夏の工夫
ここからは、うちのジムで実際にやっている暑さ対策を少しだけ。
まず、こまめな休憩と給水タイムを意識的に多く取ること。
夏は練習メニューの組み方そのものを変えます。追い込む日と、技術中心で軽めの日を、
その日の暑さ指数を見ながら調整しています。
次に、空調と換気。冷房を効かせるだけでなく、
空気がしっかり動くようにして、湿気がこもらないようにしています。
そして何より、お互いに声をかけ合う雰囲気づくり。
「顔色悪くない?」「ちゃんと水飲んだ?」——
この一言が、事故を防ぐ一番の対策だと思っています。
一人だと無理をしてしまう人も、仲間の声かけがあれば立ち止まれる。
これはジムという場所ならではの強みです。
正しく対策すれば、夏の運動は最高です
ここまで散々「気をつけて」と言ってきましたが、
夏の運動そのものは、決して悪いものではありません。
正しく水分と塩分を摂り、暑さ指数を意識し、無理をしない。
この基本さえ守れば、夏こそ汗を大量にかいて、心身ともにスッキリできる季節です。
暑さに負けて家にこもるより、対策をしたうえで身体を動かすほうが、ずっと健康的です。
もう一度、今日の要点だけおさらいします。
①こまめに、喉が渇く前に ②汗をかいたら塩分も ③暑さ指数で判断 ④無理せず早めに休む。
この4つだけ、覚えて帰ってください。
TURN UP KICKBOXING & FITNESSは、JR高槻駅・阪急高槻市駅から徒歩約5分。
空調の効いた室内で、スタッフが体調に気を配りながら、安全に運動できる環境を整えています。
体験は1回1,000円、グローブは無料貸出。運動不足が気になる方も、この夏こそ一歩を。
水分をしっかり摂って、暑い夏を元気に乗り切りましょう。高槻でお待ちしています!
※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。体調に不安がある場合や、熱中症が疑われる症状が出た場合は、無理をせず医療機関にご相談ください。
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